SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

10
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--

カウンセリング未満

自らの生き様を心理カウンセラーの観点から綴った半生記、日常生活に役立つEQトレーニング講座・セルフカウンセリング講座など。
[最終回]EQの可能性と限界
全8回のEQトレーニング講座、いかがだったでしょうか?

EQは本来、EQI(行動特性検査)を用いてあなたの行動特性を総合的に把握し、結果をプロフィラーと共有し、望むべき姿をゴールとして共に取り組むのが、理想的なプロセスです。

しかし実際にEQIを受けるには料金もかかりますし、EQが実際どんなものなのか不安な方もいらっしゃるようなので、分かりやすくもかみ砕いて、誰でも直ぐに試せるようなEQトレーニング法を書いてみようと思ったのがこの連載の動機でした。

したがって、複雑化するのを避けるためにあえて解説しなかった点、省いた点があったことをご了承下さい。

さてEQは、心理学的には「ソーシャルスキル」の一分野に属するものだとわたしは考えます。
EQを測定するEQIは、クライエントのソーシャルスキルを測る、非常に有効な検査方法だと思うのですが、EQのみをもってして、カウンセリングや心理療法とする理論や技法は日本ではまだ確立していません。
(開発元のEQジャパンは、そういう方向性や可能性を示していません)

EQがIQの対比として語られることが多いことも含め、このあたりがEQの限界、と言えるかも知れません。

しかし見方を変えれば、EQはセルフ・コーチングには最適なツールであるとも言えます。

人は誰もが何らかの問題を抱えて生きています。
ときとしてそれは病を発症し、そこに至らないまでもストレスや心の痛みとなって表面化します。

人々のストレスや悩みとどう向かい合っていくか、どう解決していくか、援助する者として日本にも多くのカウンセラー・セラピストが存在していますが、カウンセリングが未だ一般化していないこの日本の現状は、カウンセリングの門を叩くこと自体が非常に困難なのが現実です。
そして、カウンセラー、セラピストは、相談者がアクションを起こさない限り、何もできないのです。

そのために一部のカウンセラー・セラピストは、セミナーを開催や著作を通してセルフ・カウンセリングの啓蒙に努めているようです。
セルフ・カウンセリングが切っ掛けとなり、自己変容の援助となれば、これは確かに効率的で効果的だと思われます。
しかしわたしが残念に感じるのは、特にセルフ・カウンセリング関連のセミナーでは、その場その時にカタルシスが得られることに重点がおかれ、大切な以後の継続についての解説が不足していると思われる点です。
(「いつも前向きに」と言われても、それが出来ないから苦しくなると思うのです)

ストレスや悩みを解決(自己変容)するには、絶対的に具体的な行動が不可欠です。
ではどうやって自分だけで変容へのアクションを起こすのか?と言う点に関して、従来のセルフ・カウンセリング手法では、曖昧な提案しかできません。

EQはソーシャルスキルという心理学の一部分しか捉えられませんが、あえて述べれば、ストレスにしろ悩みにしろ、そのほとんどか人間関係から発生するのですから、ソーシャルスキル=人とどう接していくのか?という捉え方は、セルフ・カウンセリングの第一歩として、非常に有効なのではないかと考えられるのです。

わたしがこの講座で取り上げた全てのテーマは、深く掘り下げれば、いずれも人の本質に到達するデリケートな問題です。
そのデリケートな問題を、あまりにシンプルに解説したことに関して、諸先輩方からはお叱りを受けるかとも覚悟しております。

しかし上でも述べた通り、カウンセリング・心理療法への認知度が未だ低いこの社会で、カウンセリングの入り口として、またはセルフ・カウンセリングの切っ掛けとして、EQに注目する意味はけっして低くないとわたしは考えます。

6回目でわたしは、わたし自身が取り組んだトレーニングについて語りました。
けっして難しいトレーニングではありませんでした。
また、自己の真相心理に入り込み、自己と対話するなどという高度な分析をしたわけでもありませんでした。

わたしが行ったことはただ一つ
EQの24要素の中の「社会的自己意識」を少しだけ強く意識しただけです。
人からどう見られたいか?ただそれだけのことで、わたしを取り巻く世界そのものが劇的に変化しました。

EQは外側から人間の本質にアプローチします。
それは例えば、こんなことと同じなのです。
・オシャレをすると足取りが軽くなる、
・昇進するとやる気が湧く
・笑うとスッキリする
・美味しい物を食べると幸せになる

EQはいわば、このように外的要因を自ら用意することなのです。
そしてこれこそが、EQの限りない可能性だとわたしは信じるのです。
| EQトレーニング講座 | 12:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[8]自分に自信がないと感じることはありますか?
今まで、上手くいったことは何もなかったような気がする
何かしようと考えても、きっと失敗するような気がする
この先も、何かができるとは思えない

これらは全て、自分に自信がないということです。
「自分に自信がない」と言えば、なんとなくニュアンスは伝わります。
しかし、そう言ってるあなた自身も、曖昧な意味でこの言葉を使っていませんか?

つまり「自信がない」とは何に対して自信がないのでしょうか?

もしかしたら、この「自信がない」の中身を自己分析することで、
あなたも自分に自信が持てるようになるかも知れない、
そんな可能性について考えたいと思います。

EQには「自信」に関連すると思われる素養がいくつもあります。

落ち込みやすい方ですか?(抑鬱性)
心配性ですか?(特性不安)
なにかにプライドを持っていますか?(セルフ・エフィカシー)
石橋は叩いて渡る方ですか?(楽観性)
               ※( )内は、(株)EQジャパンによる分類法


EQジャパンの用語は専門的なので「鬱」「不安」などという表現がありますが、あまり気にしないで下さい。

「抑鬱性」は、特に過去に対して否定的、悲観的に捉える傾向を表します(プラスに出た場合)
「特性不安」は、緊張感を持ちやすく、現在や将来について考えると消極的、悲観的になる傾向を表します(ブラスに出た場合)
「セルフ・エフィカシー」は、過去の成功体験と密接な関連があり、「自分は上手くやり遂げられる」という信念の強さを表します(マイナスにでた場合)
「楽観性」は、いわゆる「ポジティブシンキング」。失敗や否定的な出来事でさえも、潔く割り切れるかどうかという傾向を表します(マイナスに出た場合)

この4つのいずれの要素も「自信が持てない」に結びついていることはご理解いただけると思うのですが、よく比較してみると、その対象や方向が微妙に異なることにも気付きませんか?

「抑鬱性」「セルフ・エフィカシー」は特に過去に対して。
「特性不安」「楽観性」は現在と将来に対して現れる傾向です。

ここではEQI(EQ行動特性検査)が出来ませんので、とても簡単なチェック項目を用意しました。
特に自分に当てはまると感じられる箇所をチェックしてみて下さい。

過去に対して自信がない
「抑鬱性」
□クヨクヨといつまでも悩む
□自分の失敗をなかなか許せない、忘れられない
□ちょっとしたことですぐ落ち込む

「セルフ・エフィカシー」
□自分のキャリアやスキルは大したことがないと思う
□高い目標だとやる前から出来ないと思う
□自分はつまらない人間だと感じる

現在・将来に対して自信がない
「特性不安」
□また次も失敗するような気がする
□人見知りである
□責任のある仕事や役割から逃げたいと思う
□緊張して、自分らしく振る舞えない

「楽観性」
□気持ちの切り替えが苦手
□あきらめが悪い
□何かを初めてもすぐ意味がないと思ってしまう

解説
この4つの要素は全て「セルフ・コンセプト」すなわち、感情をコントロール出来ているかどうかを捉えようとするものです。
「抑鬱性」「特性不安」は自分を知る力を表します。
このいずれかにチェックが多く付いたあなたは、直ぐに自分を責めてしまうところがありませんか?

「セルフ・エフィカシー」と「楽観性」は、やる気を出す力を表します。
このいずれかにチェックが多く付いたあなたは、何をやっても(言っても)ムダだと感じることが多くないですか?

自分を責めてしまうあなたには、自分を信じる力が足りません。
何をやってもムダだと感じてしまうあなたには、可能性への気づきが必要です。

4つの要素に共通するセルフ・トレーニング法は、実は同じです。
自分自身について、かつて自分に出来たこと、かつて出来なかったこと、今自分に出来ること、今出来ないことを、実際にノートに書き出していくことです。

きっと過去、出来たこと、今出来ることが0ではないはずです。
仮に0のあなたは、出来ることに目をつぶっている(気付こうとしていない)と思います。

そして0ではないなら、あなたにも出来ることがある、過去も出来たのだと、まず自分を認めてあげて下さい。

自分に自信を持てないあなたは、わずかな失敗や、ちょっとした能力の不足を理由に「だから自分は全然だめだ」と拡大解釈してはいませんか?

出来たことが0ではない、しかし10ではないから「ダメ」なのではなくて、1出来ることをまず認めましょう。

そして今ノートには、あなたが出来なかった、今出来ないと感じている事柄が書き出されています。
その一つ一つが本当に出来なかったのか、そしてこれからも出来ないのか、充分に疑ってみて下さい。

つまり、出来なかったのではなく、やらなかった、取り組まなかっただけではないかと。
今出来ないと感じていることも、やろうとしていない、取り組もうとしていないだけだと。

あなたが気付いたこの「できないのではなくやっていないだけ」だという気づき、これがあなたの「自信がない」の真相だと感じられませんか?

こうして、やろうとしていない自分を見つめられれば、逆に何をすれば自信が持てるのか、もう答えは目の前にあると考えられるのです。
| EQトレーニング講座 | 22:08 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[7]冷たい人だと言われることはありませんか?(下)
自分ではそれなりに感情も豊かだし、温かい感情だって持っている、
だけど、友達にも分かってもらえず、淋しい思いをしているあなたへ、前回の続きです。

EQの8つの力には、「共感する力」というものがあります。それを構成するのは3つの要素で、それぞれ、
(1)感動しやすいですか?(感情的温かさ)
(2)人の気持ちに同化しやすいですか?(感情的被影響性)
(3)人の気持ちを尊重できますか?(共感的理解)
です。
               ※( )内は、(株)EQジャパンによる分類法


この「共感する力」の3つの要素はとても似ていて、一見すると違いが分かりません。
簡単に例えてしまうなら
感情的温かさ=優しさや安心感を抱かれる
感情的被影響性=同化したり感化されたりしやすい
共感的理解=親身に相手の話が聴ける
と、捉えてみると理解しやすいかも知れません。

さて、本意ではないのに冷たいと思われるあなたは「人の気持ちに感化されるのが嫌いで(感情的被影響性−)、人前で感情を表すことはよくない(感情的温かさ−)ことだと誤解してのかもしれません。

このよく似た3つの要素を、なるべく分かりやすく解説します。そうすることによって、本来別物である3つの要素が互いに影響を受けやすく、引きずられやすいとこに気付かれると思います。

人は、感情を持つ生き物である以上、人の言葉や態度、物語や景色などから必ず何らかの影響を受け取ります。受け取る程度は人様々ですが、この事実は揺らぎません。

しかし「影響を受ける」とは、具体的にどういうことなのか?
これがとても微妙なのです。

(例)
たとえば、友人Aが恋人に振られました。
親しい仲間で集まって、その友人Aを慰める会を開きました。
Aは、振られた悲しみを切々と訴えます。

Bは何も言わずに、Aの直ぐそばに寄り添うようにしていました。
Cは、Aの話のじっくり聞き、時折短い言葉で相槌を打ったり、頷いたりしていました。
聞いていたDは、自分のことのように、一緒に泣きはじめてしまいました。
Eは怒っています。まるで自分が振られたかのように、Aを振った恋人への怒りを爆発させています。

さて、このB・C・D・Eの4人が、優しい友人であることに依存はないと思います。
ではそれぞれ、Aからどんな影響を受け、どんな「共感する力」を発揮していたと思いますか?

これをEQの「共感する力」3つの要素に当てはめてみるとこうなります。
B=感情的温かさ+
C=共感的理解+
D=感情的被影響性+
E=感情的被影響性+

これは、分かりづらい「共感する力」を理解しやすくするために極端に記述してあり、また要素も一面しか取り上げていません。その点をご了解下さい。

いかがでしょう?
なんとなくイメージは掴めたでしょうか?

ではこの時あなたは、どんなイメージでAを前にしますか?

可哀想だとは思うけど、仕方のないこと。
可哀想なのは分かるけど、自分も一緒になって泣くのはやりすぎ。
他人事じゃないとは感じるけど、結局彼女の問題だしなぁ。

こう感じたとしても、だれもあなたを非情だとは責められないと思います。
ただここで注目していただきたいのは、3つの反応の前半の文章
可哀想だとは「思う」
可哀想なのは「分かる」
他人事じゃないとは「感じる」
という部分なんです。

あなたは、可哀想だと「思わない」わけではない。思っている、感じている、だけど表面に現れるとき、その部分が隠れてしまっているのです。

この、あなたが今まで表現出来なかった感情、それが「共感的理解」というEQなのです。

これから、あなたが「わたしって冷たいな」と感じたら、こんなことをしてみてはいかがでしょうか?

自分が冷たいなと感じた反応を△△の部分に当てはめ、「○○だけど△△だ」という文章を作るのです。
そして「○○だけど△△だ」の「だけど」の前の○○の部分を強く意識してみてください。

きっと○○の部分には、あなたが冷たくない証拠が刻まれているはずです。

あなたは「共感する力」を持っていないのではなく、心の中で隠れてしまっているだけです。
あなたが気付いてあげれば「共感する力」はきっと、あなたの中にあることを感じ取れると思います。
| EQトレーニング講座 | 12:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[6]冷たい人だと言われることはありませんか?(上)
「クールだね」とか
「いつも冷静」や
「あなたって醒めてる」など、突き詰めれば
「あなたは冷たい人」
と言われたことはありませんか?

今回は、自分ではそれなりに感情も豊かだし、温かい感情だって持ってる、
だけど、友達にもそれが分かってもらえず、淋しい思いをしているあなたへの話です。

EQの8つの力の一つ「自己表現力」は2つの要素で構成されています。
(1)感情表現は豊かだと思いますか?(情緒的表現性)
(2)表情は豊かだと思いますか?(ノンバーバルスキル)
               ※( )内は、(株)EQジャパンによる分類法


少し乱暴ですが分かりやすく説明すると、
あなたは「感情表現は豊か」だと思っているが、上手に表現出来ていないのではないでしょうか?

ノンバーバールスキルとは、言葉以外で、自分の気持ちや考えを相手に伝える手段のことです。

かつてメラビアンという心理学者が、人が誰かと初対面で会ったときに受ける印象を決定付ける要素を実験によって分析しました。
相手方に与える印象の度合(比率)は、
(1)「話の内容」が7%
(2)「話し方」が38%
(3)「ノンバーバール」が55%
であったことから、実に93%が言葉の意味以外で気持ちや雰囲気を感じ取っていることが分かったのです。

これが有名なメラビアンの法則です。
(最近では「人は見た目が9割」などの新書がヒットし、広く知られるようになりました)

ただ割と誤解されているのがノンバーバルとボディランゲージはイコールであるという認識です。
ノンバーバルは「バーバル(言語的)でない」つまり、言葉以外の全ての表現手段を指します。
だから勘違いして欲しくないのは、温かい人だと言われたいから「オーバーアクション」すればいいのではないのです。

これはわたし自身の体験ですが、実はわたしもかつて、「冷たい人である」とか「いつも怒ってるみたい」などと言われることが少なくありませんでした。
「冷たい」と言われることはまだよかったのですが「いつも不機嫌そう」とか「つまらなそう」と思われるのは、仕事や、様々なセミナー、交流会などで明かなマイナス点です。

そこでわたしは、鏡に向かって自然な笑顔を作る練習をしました。
具体的には、何もしていないときに「明るい」や「優しい」と感じてもらえる程度に顔の筋肉を意識出来る練習です。
やりすぎていつもニコニコしていても変ですからね。

実は、この練習によってわたしのイメージは激変したのです。

心理学系のセミナーや研修では「ジョハリの窓」(人には(1)自分には自分が知っている、(2)自分も相手も知っている、(3)自分は知らないけど相手は知っている、(4)自分も相手も知らない面があるという考え方です。いずれ解説するかも知れませんが、気になる方はネットで検索してみて下さい)を確認するために、自分はどう見られているか受講者同士で話し合う、という機会が頻繁にもたれます。

この練習を始めてからわたしは、ほとんどというか間違いなく「穏やかそう」や「優しそう」「親しみやすい」と表されるようになったのです。

わたしの本質は何も変わってませんよ?
ただ一つ、自然な笑顔を作る練習を少しだけしたに過ぎません。
そしてわたしは、この結果にとても満足しています。

このように、無理してボディランゲージを多用したりオーバーアクションで反応したりする必要はまったくないということがお分かりいただけたでしょうか?

しかしそれにしても
「わたしは笑顔が苦手」
「どう微笑めばいいかわからない」
とおっしゃる方がいらっしゃるかも知れません。
でも、大丈夫です。
わたしだって、わからなかったのですから。

最初はとても不自然でした。
無理に作ろうとすると、大笑いしている顔にしかならなかったり、不細工な蝋人形のように歪んだ笑顔になったりました。

そして実は、一番苦労したのは鏡に向かって自分と見つめ合う、ということでした。
別に誰かに見られているわけでもないのに、なんだか恥ずかしいのです。

しかしある時、わたしは重大なことに気付いたのです。
「わたしは鏡の中の自分を見つめられないように、自分自身を見つめようとしてこなかったんだ」と。

人にどう見られても自分は自分。こういう考え方が間違ってるわけではありません。
しかし人間社会で生きていく以上、人前でどう振る舞うのが相手を落ち着かせたり安心させることになるのか? そのことに意を介さなかった自分に気付いたのです。

純粋に、わたしは申し訳なかったと思いました。
それでも親しくしてくれる友人達に感謝しました。

こうしてわたしは、わたし自身のためというより、わたしと出会う人全てに、良い出会いをもたらしたくて、自然な笑顔を自分のものにするための練習に励めたのです。

いかがでしたか?
今回はわたし自身の体験を、EQの高め方のヒントになれば思い話しました。

自分の思いと相手の印象については、また別の角度から考察することも可能です。
次回は、そんなもう一つの切り口についてお話ししたいと思います。
| EQトレーニング講座 | 00:34 | - | - | pookmark |
[5]どうして気持ちが空回りするのか?
気持ちが空回りした経験はありませんか?
自分はやる気満々なのに、なぜか周りが白けていた。
頑張って一所懸命やったつもりだったのに、誰も一緒にやってくれなかった。
「いつもそう」とか
「そういうこともあったなあ」とか
「あまりない」など、色んな答えがあると思います。

今回は「いつもそう」「そういうことが少なくない」という方へのお話。

EQの8つの力の一つ「受け容れる力」は3つの要素で構成されています。
(1)本音で話す方ですか?(オープンネス)
(2)人の気持ちを察する方ですか?(情緒的感受性)
(3)周囲に気を配るほうですか?(状況モニタリング)
               ※( )内は、(株)EQジャパンによる分類法

いつも気持ちが空回りしているあなたは、
誰とでも打ち解けて本音で話す方だけど(オープンネス)、
人の気持ちを察するのが苦手(情緒的感受性)で、
周囲に気を配るのを忘れがち(状況モニタリング)なのかも知れません。

つまり、あなた自身は表裏なく人と接することが出来るのですが、残念なのは「場の空気」を読んでいないのです。

例えば、友達と話が盛り上がっているときに「その話、興味ないんだ」と言ったとします。
あなたは、開けっぴろげだし嘘は嫌いだから、思ったことを思った通りに友達に伝えただけです。そうするのが自分に正直だし、一番いいと思っているから。

でも残念ながら友達はそうは受け取ってくれません。
「あのコがいると白けちゃう」と陰口叩かれるのがオチです。

逆のケースもあります。
友達と遊び疲れてみんなが無口になってるときに「ねえねえ、盛り上がろうよ!」と一人はしゃいでも、きっと誰も乗ってきてくれないし「ったく、ウザイやつ」と思われるだけでしょ。

でもこのケースでは、なんだかどんよりしているその場の空気を、あなたは変えたいとし思っただけなんですよね。
だから、あなたは自分中心に友達を振り回そうとしたわけではなく、あなたなりに、みんなのことを思っての発言だったわけです。

ところが何故か、あなたの誠意はまわりに伝わらない。

この「気持ちが空回り」の問題点は、「この辺がたりないよ」と誰かに指摘されても、元々あなたは必要ない、または正しくないと感じているので、改善への気持ちの切り替えが難しい、というか、何が問題なのかが理解出来ないことにりあます。

何しろあなたは、自分は裏表なくオープンで、誰とでも本音で話すタイプだと自覚しているから。
嘘は付かないことが、あなたの信条であり美徳なのです。
だから[周りに気を配る]<[周りを気にする]<[人の言動を監視する]といった感じで、思い込みを激しくしているのではないでしょうか?

しかし、あなたは、気持ちが空回りしていることを感じています。
そしてそれは、淋しくもあり、悔しいことでもあります。

だから、出来ればなんとかしたいとも思っている。

この思い込みから解放されて、より豊かな交友関係を築くためには、日常の様々なシーンをふり返り、一つ一つ検証していく作業が大切です。
具体的には、「意識して」人の気持ちを思い描いてみるのです。
そしてここでも「5秒待つ」のです。

例えば、あなたは今日、とても良いことがあって、誰かに話したくてうずうずしています。
夕方、友人と会うことになっているので、会ったら絶対自慢しようと思っていました。
今までのあなたなら、会って席に着いた途端、一気に喋り始めたでしょう。

しかし今は違います。
直ぐにも話したいけどぐっと我慢して、頭の中で5秒カウントしながら、友達の様子を観察しました。
あれ?なんだか元気がないなー。風邪でも引いちゃったかな?なにかイヤなことでもあったのかな?
そう感じたあなたは、自然と「どうしたの?元気ないみたい」と問いかけます。
すると友達は、びっくりしたように目を見開くと、やがて泣きそうな感じで、恋人が浮気しているらしいと、話し始めました。

どうですか?
友達の様子を気にしないで、自分の喋りたいことを得意げに喋っていたら、どうだったと思います?

友達はひとしきり喋ると、あなたに感謝しました。
「ゴメンね、つまんない話、聞かせちゃって。でも気を遣ってくれてありがとう。嬉しかった・・・」

この変化は、あなたの性格が変わったからではありません。
あなたの持つEQを構成する一つの要素が弱かったので、そこを強くしようとあなたが自覚して学習した結果によるのです。

EQは性格論に陥ることなく、弱い部分を意識して強化する、反対に、強く出過ぎる部分は意識して抑制する、そうすることによって、まるで性格が変わったかのように、人間関係を豊かにすることを目標とします。

誰もが一度で自分を変えるなんて事はできません。
意識して一つ一つ繰り返して、実体験して、人の気持ちを観察することは悪いことではない、それどころか、自分に正直であるのと同等に大切なことなんだと、自分自身で気付いていけば、その気づきは間違いなく、あなた自身のものになるのです。
| EQトレーニング講座 | 08:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[4]どうやって怒りをおさえていますか?
EQはソーシャルスキル、つまり「人と人との関係の中で円満に自分らしさを発揮する力」です。
これを逆から考えると、EQが低いと「円満な人間関係」を営むことが困難になるという危険性を秘めます。

「感情のディスカウント」の持つもう一つの問題点、それは「怒」に対する言葉の少なさです。
怒りには本来、実に多様な言葉があります。
「うるさく感じる」「苦々しい」「かっとする」「うんざりする」「がっかりする」「イライラする」「我慢ならない」「しゃくに障る」「はらわたが煮えくりかえる」等々
しかし最近の若者の傾向として、これらの気持ちをなんでもかんでも「ウザイ」や「ムカツク」で表現してしまっているように感じられます。

繰り返しますが「怒り」には様々な感情があります。
「うるさく感じる」も「はらわたが煮えくりかえる」も怒りの感情です。
しかし「うるさく感じる」のと「はらわたが煮えくりかえる」の間には、とても大きな距離があるはずです。というか、あったはずです。
そして人間は「うるさく感じたら」文句を言う、無視する、などと対処し
「はらわたが煮えくりかえる」と感じたとき初めて、暴言を吐く、ものに当たる、暴力に訴える、という過程を経ていたはずです(暴力での反応を肯定しているわけでは、もちろんありません)

しかし両方を「ムカツク」の一言で感じてしまったとき、
「うるさく感じる」=「暴力に訴える」が当然の関連として成り立ってしまうのではないでしょうか?自己意識の中では?

更に「ブッ殺す!」も頻繁に口にするようですが、本気でない「ブッ殺す」という言葉だけが一人歩きして、本当になってしまったような事件が後を絶たないのは、とても悲しく、やるせないことです。
「うるさく感じる」=「ブッ殺す」=(本当に殺してしまう)

最近の「キレる」青少年が増加している原因に関して、医学的なアプローチもなされるようになり、原因と対処方法についても研究が重ねられているようですが、EQの専門家、カウンセラーの立場として私は、この「感情のディスカウント」現象も、「キレる」要因の一つなのではないかと考えています。

ところが、先に「明るくなる言葉」を20コあげられますか?と質問しましたが、「怒りを表す言葉」で同じ質問をすると、もしかしたら半数近くの人が20コ以上あげてしまうかもしれないのです。
ぜひご自分でも試してみて下さい。
20コあげられなくても、たぶんほとんどの人が「明るくなる言葉」よりも多くあげられたと思うのです。
これは何を表しているか?

人が社会で生きていき上で、喜びを表現出来なかったことによる不利益・衝突はそれほど起こりえないのではないか?
しかし怒り=不快感を上手に伝えておかないと、衝突は無論のこと、自分が不利益を被ることも起こりえるわけで、そう言う意味で人は、無意識に怒りや不快感を表す言葉を寄り多く作り上げてきた、わたしにはそう思えるのです。

最後に「怒り」をコントロールする簡単なトレーニング法をお教えします。
先に「カチンと来たら、口を開く前に5秒待つ」というトレーニング法も紹介済みですが、一歩推し進めて、こんなトレーニングはいかがでしょうか?

「反対語をみつける」
漢字検定じゃないのだから、正しい反対語を覚える、って意味じゃありません。
自分が正反対の感情を表す言葉だと思えればそれでいいんです。

日常の様々なシーンで、あなたはムシャクシャしたりカチンと来たり憤慨する出来事に遭遇します。
たとえば理解のない上司に嫌味を言われてカチンと来たとします。
面白くないから、自分のデスクに戻ってから、これ見よがしにため息ついたり、乱暴に引き出しの開け閉めをしたりしませんか?
「ったく、やってらんねーよ」とココロの中で感じているかも知れません。

このままムシャクシャした感情をいつまでも持ち続けていると、残念なことに自分にしっぺ返しが来ることになります。
全然関係のないOLに当たって機嫌を損ねてしまったり、この後のデートで、恋人に当たってケンカになってしまうかも知れません。

こんな時、ココロの中で是非、今のこのムシャクシャしている感情と正反対の感情語を考えて下さい。
「ムシャクシャ」の反対語
・さわやか
・快調
・爽快
・快適
・ラッキー
こんな感じでいいのです。
出来ればもっと沢山、思い描いて下さい。

そしたら自分のココロの状態をもう一度確認して下さい。
少し、ほんの少しかも知れませんが、さっきより不快感が薄れてはいませんか?
更に続けると、いつの間にかムシャクシャしていない自分に気付くことになると思います。
(人によっては、ムシャクシャしていた自分が恥ずかしく感じたりもします)

これはどういうことかといいますと、まさに人は「言葉によって気持ちを確認する生き物」だからなのです。

いかがでしょう?
例として、あまり気分の良い話ではありませんでしたが、発想を逆転してみると、「言葉の数次第で、喜びも大きくなり、怒りや不満は小さくも出来る」と言えるのです。

今、自分が何をどの様に、どの程度感じているのか?
それをなるべく多くの言葉で多様に表現することで、この「感情のディスカウント」は防げることを是非知って下さい。

今日のトレーニング
「怒りを感じているときは、反対語=気分が良くなる言葉を唱える」
| EQトレーニング講座 | 18:24 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
[3]どうして感情表現を豊かにする必要があるのか?
EQトレーニング講座[1]人は何故、失敗を繰り返すのか?
EQトレーニング講座[2]どんな感情表現をしていますか?
EQトレーニング講座[3]どうして感情表現を豊かにする必要があるのか?

-------------------------------------------------------------------------どうして前回、「気分があかるくなる言葉を20コ書き出す」ことを宿題にしたかというと、EQの立場として、「人は言葉によって感情を理解し、感受性を高める」と考えるからです。

思い浮かばなかった、難しいと感じられた方はいましたか?
でも大丈夫です。とても簡単な「感情表現を豊かにする方法」があります。
しかしその前に、どうして感情表現が少ないとよくないのかについて、説明したいと思います。

たとえば「楽しい」と「元気が出る」と「満足している」という状態を、あなたはどう実感していますか?
3つともが「喜怒哀楽+怒」のうちの「喜」に含まれることは、了解いただけると思います。しかし3つが3つとも「嬉しい感じ」と同義でしか受け取れなかったり、様々な気持ちの状態、その程度を少ない言葉で受け止めたりしていると、やがて「感情のディスカウント」現象がおきます。

「感情のディスカウント」とは、感情表現がオーバーになるにつれて、逆に感受性が乏しくなるという、尾内の造語です。

たとえば、何でもかんでも「サイコー!」と言っていると、「あの時」のサイコー!と「今の」サイコー!の、その最高の程度が分からない。
つまり本来、最高の喜びや発見に対して表現すべき言葉の値打ちが下がってしまうのです。
(英語圏でも同様の傾向は見られ、単なる挨拶替わりに「Great」を用いる例もあると聞きます)

あなたは「本当に最高な出来事」に遭遇したとき、「サイコー!」以外の言葉で、その気持ちを表現出来ますか?
しかしこの問題は、流行とも密接に関係し、非常に複雑なのは、単に自分が意識していれば済む次元でもないようです。

今(2006年)、若い女性達の間では「カワイー」かキーワードになっていますが、彼女らは「綺麗」も「愛らしい」も「素敵」も「カッコイイ」も全て「カワイー」の一言で完結させてしまいます(キモカワイイという表現すらあります)。

確かに便利だとは思います。
人間関係が希薄化している現代で、友人と感受性が異なることは、絶対に避けなければならない。本来、わたし達が持っている繊細な感受性が、薄氷のような友人関係の維持にとってアダとなってしまうのです。
だからわたし達は、なるべく少ない言葉で多くの出来事、気持ちを言い表そうとするのです。

しかし、何でもかんでも「カワイー」と言っているうちに、自分自身が「カワイー」以外の感受性を失ってしまうかも知れない。
この状態が進むと、何か問題が起きたり、悩みを抱える事態に陥ったりしたときに、少ない語彙で、自分の問題を解決しなければならない、もしくは誰かに伝えなければならない。
それはとてもストレスを伴うことではないでしょうか?

で、「気分が明るくなる言葉、20コ」です。

「いきなり言われても、そんなにいっぱい浮かばない」
そんな、あなたのために簡単なトレーニング法があります。

是非、小説や絵本を手にとって、ページを開いてみて下さい。
一日、5分で十分です。中身をちゃんと読む必要はありません。だから難しくも面倒でもないのです。

あなたはただ、ぱらぱらとページをめくって、感情を表している言葉を見つけて下さい。
そして「これは、気分が明るくなる言葉だ」と感じたら、それをノートや手帳に書き写しておいて下さい。同様に「これは、悲しみを表している言葉だ」と感じたら、これも書き写しておく。【感情発見ゲーム】

そうやって書き出した言葉が増えてきたら、自分の今の気持ちとピッタリする言葉はどれか、当てはめてみて下さい。【感情言い当てゲーム】

これを繰り返すだけです。
しかしいずれ「今の気持ちを言い表している言葉はこれだ!」という体験が必ず訪れます。この体験を何度も繰り返すうちに、今はただ羅列されただけの言葉が、いつの間にかあなたの「本物の感受性」へと変化するのです。

ぜひ試してみて下さい。
お金も時間もかかりません。

今日のトレーニング
「『サイコー!』以外に、最高な出来事を喜ぶ言葉を見つける」
「『カワイー』以外に、素敵な物を表現する言葉を見つける」
| EQトレーニング講座 | 13:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[2]どんな感情表現をしていますか?
EQトレーニング講座[1]人は何故、失敗を繰り返すのか?
EQトレーニング講座[2]どんな感情表現をしていますか?
EQトレーニング講座[3]どうして感情表現を豊かにする必要があるのか?

-------------------------------------------------------------------------前回、「感情を知る」ことが、人付き合いの失敗を繰り返さないコツであると述べました。
しかし、具体的に「自分の感情を知る」とは、どうすればいいのか?と疑問を持たれた方も少なくないと思います。
それを簡単に実現する方法があります。
それは・・・「感じていることを言葉にする」ということです。

そんなの簡単じゃん!と思われた方はいますか?
では質問です。
ぜひ、紙とペンを用意して実際にやってみて下さい。
--------------------------------------------------------------------

Q1:今から1分間で「気分が明るくなる言葉」を出来る限り、あげて下さい
  いかがでしたでしょうか?
  10コ以上、あげられた方はいましたか?
  たぶん、5コ〜8コくらいだったのではないかと思うのですが。
  5コ以下だった?
  そうだった方はぜひ、続きを読んで下さい。
--------------------------------------------------------------------

感情とは基本的に「喜怒哀楽+恐怖」の5パターンです。
嬉しい、怒ってる、悲しい、怖い、これらの感情は、だいたい誰でも間違うことなく言い表せると思います。

しかし例えば「怒り」に関して、それはいったいどの程度の怒りなのか、殴りたいほどの怒りなのか、悪態をつけば済む程度なのか、すぐに忘れられる程度の怒りなのか、怒っているときに考えてみたことはありますか?
実は感情は、言葉にして初めて、「本当の感情」になるのです。
言葉にする前は、漠然とした、大きなくくりの「感情」に過ぎないのです。

前回の最初のシーンで、

対応-A「そんなことも分からないのか?バカ!」と言って受話器を乱暴に戻した。

と、やってしまったのは、まさに怒りが「大きなくくりの怒り」のままで、「殴りたいほどの怒り」なのか、「一息入れれば収まる程度の怒り」なのか、分かってなかったからに他なりません。

しかし「それが出来たら苦労しないよ!」と思われるかも知れません。
しかしです。
「感じ方のクセ」は、性格や遺伝子とは違うのです。簡単なトレーニングで、ほとんどの場合、変えることが可能なのです。

それは何か?
「口を開く前に5秒待つ」
ぜひ、これを実行してみて下さい。

すぐに出来なくてもいいのです。
第一段階は、言ってしまった後「あ、言っちゃった!」と思えることです。
これを繰り返せばある時、突然ぐっと我慢が出来るのです。
そしてココロの中で「1,2,3・・・」と数えて下さい。
恐らく、さっきまでの怒りは、収まっていることでしょう。

あわせてQ1の「気分があかるくなる言葉」を、20コ前後、書き出せるようにして下さい。その理由は次節で。

今日のトレーニング
「感情を表す言葉を出来るだけ用意する」
「カチンと来たら、口を開く前に5秒待つ」
| EQトレーニング講座 | 15:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
[1]人は何故、失敗を繰り返すのか?
EQトレーニング講座[1]人は何故、失敗を繰り返すのか?
EQトレーニング講座[2]どんな感情表現をしていますか?
EQトレーニング講座[3]どうして感情表現を豊かにする必要があるのか?

-------------------------------------------------------------------------家族・友達・部下や同僚との関係で、ついカッとなって、言わなくても良いことを言ってしまったという経験はないですか?
言ってしまった後、きっと後悔すると思います。後悔するのに又繰り返す、
それは「今の自分の感情」を知らないからに他なりません。

人は、こうして動きます。

[事象→感情→行動→結果]

では、結果を変えるには、どのプロセスをチェンジすればいいのでしょうか?

行動?
怒りを隠しながら笑顔で接する難しさ、ストレスの経験はありませんか?
感情を我慢して我慢して、結果的に爆発した経験はないですか?

結果を変えるには、行動を変えなければなりません。
しかし、感情と合致しない行動は、破綻します

感情をチェンジする技術、感情を利用する技術、感情を知る技術
それがEQ
です。

そしてこれは、知らず知らずに私たちが使いこなしているのです。
--------------------------------------------------------------------

【シーン1】

たった今、上司から先月の業績について注意された。
ムシャクシャしなからデスクに戻ると出先の部下から電話。
何度も教えている単純な質問に

対応-A
「そんなことも分からないのか?バカ!」と言って受話器を乱暴に戻した。

対応-B
この部下の商談が決まれば、今月は先月の分を取り返せると考え、丁寧に応えると共に「頑張れ」の一言を付け加える。

この違いはどこから来るのでしょうか?
そしてどっちが相手、そしてなにより自分にとって快適でしょう?
--------------------------------------------------------------------

【シーン2】

会社でムシャクシャすることがあった。
商談は不調に終わり、つまらない発注ミスをして、上司への報告が一件遅れて注意され・・・
たまにはこんな日もあります。

家に帰ったあなたは?

対応-A
乱暴に玄関を開け、服をそこら辺に脱ぎ捨て、ソファーにドカッと座ると、奥さんに「ビール!」と一言。

対応-B
気持ちを切り替え、いつも通りに帰宅。奥さんに「今日は疲れちゃったよー、ビール飲みたいけどいいかな?」と言う。
--------------------------------------------------------------------

その後の奥さんとのコミュニケーション、ひいてはストレスの発散度合いはどうでしょうか?
Aのケースで、この後から「今日は大変だったよー」と言ったとして、奥さんは心から同情してくれるでしょうか?

しかし疑問があるかもしれません。
ムシャクシャしてるのに、その感情を殺して家族と接することで、余計にストレスが増すんじゃないか?

そうです。
ムシャクシャした感情をそのままにして帰宅すれば、八つ当たりするか我慢してストレス溜めるかの、どちらかになります。
そうならない秘密は、実はBの直前にあったのです。

彼は帰宅する道筋で、今日の残りの時間について思いを馳せました。
そして思い出したのです。
「そうだ、今朝、女房が、オレの好物の鰹のたたきを用意するからと言っていた。鰹のたたきをつまみに、女房に今日の出来事を話してみるかな。同情してくれて、いつもの子供の愚痴が減るかも」

彼は、愚痴にならないようにどの様に今日の不運な出来事を語ろうかと考え始めました。
「パパも大変ね〜、いつもご苦労様」とか言われたら、大成功だ。
そう空想し始めたら、なんだかワクワクして来ました。

冒頭の[事象→感情→行動→結果]を思い出して下さい。

「失敗が重なった」という事象は変わりません。「感情」を上手に利用しただけなのです。
自分にとって有利な事柄を考え、そして行動に反映させようとしただけで、彼はムシャクシャした感情を奥さんに八つ当たりすることなく、逆に妻に感謝され、良い気分になることが出来ました。

八つ当たりしていたら大変でしたね。
翌朝、起こしてもらえないで遅刻ギリギリで出社していたかもしれません。

今回のトレーニング
「今の自分の感情を意識してみる」
「意識してから、次に行動する」
| EQトレーニング講座 | 11:03 | - | - | pookmark |