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カウンセリング未満

自らの生き様を心理カウンセラーの観点から綴った半生記、日常生活に役立つEQトレーニング講座・セルフカウンセリング講座など。
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自分への癒しの試み[04]-父の生きる価値
あれは高校3年の時のことです。
僕は音楽部に所属していました。
やっていたのはソロのポップスで、あまり活動はしませんでしたが、
文化祭では時間をもらって、自作の歌を歌ったりしていました。

ある夜、いつものように父が酔って帰ってきました。
珍しく、最低の状態にまでは陥っていませんでした。
とはいえ、いつものように、何のことだから分からない悪口やら自慢やらを話し始めたのです。
適当に相づちを打って聞き流していたのですが、
ふと気になることを言っていることに気が付いたのです。

要約するとこういうことでした。

  最近、知り合いの女性の家に行った。
  彼女は離婚して、女手一つで娘を育てている。
  ふと娘の机に置いてある写真立てが目にとまった。
  気になって見てみると、
  それはギターを弾きながら歌っている息子の写真だった。
  俺(父)は、とぼけて母親に「この写真、彼氏かい?」と聞いてみた。
  母親は「娘が憧れている先輩」だと教えてくれた。
  俺の子供に人気があることを知って、俺はとても嬉しかった。

僕は愕然としました。
その娘が誰か?という意味ではありません。
大体において父が仕事や表向きの要件で、
一人娘のいる母子家庭に上がり込むことなど考えられないのです。

しかも(狭い家なのかも知れませんが)、娘の机の近くにいて、
机の上を覗き込めるほど気心の知れた関係としか思えないのです。

そうです、これは父が不倫相手の家に行ったときの話なんです。
そして不倫相手の娘が、僕の写真を飾っていたという出来事だったのです。
それを自慢そうに語る父。
反吐が出そうでした。
思い切り突き飛ばしてやりたかった。
殴り殺してやりたかった。
しかし父は、僕よりはるかにたくましい身体を持っていました。
敗北感と惨めさを噛みしめながら、
僕は父が満足して去るのを待つしかなかったのでした。

結局、その娘さんが誰だったのかはとうとう分かりませんでした。
(知りたくもなかったのですが)
当時僕の後輩なら、今は43、4です。
幸せになっていて欲しいと願うしかありません。

いったい父が、どれだけ不倫をしていたのかは知りません。
父は頭髪も薄く、小柄で、僕から見ると、
とてもじゃないけど女性に好かれるタイプではないと思うのです。
(この頭髪の薄さが彼のコンプレックスで、やがてそれが、彼の人生最大の失敗を招くことになるのです)
ところが父には、何故かいつも女性の影がありました。

高校2年まで僕は、プレハブで作った離れを勉強部屋としていたのですが、
プレハブとは言っても掘っ立て小屋みたいなもので、
冬、あまりに寒いので母屋の以前、兄が使っていた部屋に引っ越したのです。

すると父は、それじゃ俺が使うと、そのプレハブに布団などを持ち込みました。
なぜ、あんな寒い部屋に?
その理由はやがて判明しました。

ある夜、父は居間でテレビを見ていました。
そこに電話がかかった来たのです。
僕が出ると女性の声で「お父さんはいる?」と言いました。
父は電話を替わると、慌てて離れに向かったのです。

やがて離れから、女性の声が聞こえてきました。
好奇心に駆られ、僕は聞き耳を立てました。
つまりこういうわけだったのです。

  女性は一人でうちの離れに上がり込み、父が来るのを待っていました。
  しかし一向に来る気配がないので、一旦外に出て、
  公衆電話からうちに電話をかけてきたというわけだったのです。
  (当時は携帯電話など、影も形もない時代でした)

わずか数メートル離れた敷地内では、小料理屋で母が立ち働いているのです。
その同じ時間に、不倫相手を自宅に招き入れていたのです。
そのための、プレハブへの引っ越しだったのです。

業の深さ、というのか、たんにだらしないということなのか、
呆れるを通り越して、死んで欲しいと心から願いました。

こんな家にはもういられない。
自分の将来とか未来のためではなく、
とにかくこの家を出るしかないと強く思ったのでした。
| 自分への癒しの試み | 22:56 | comments(0) | - | pookmark |